刑事弁護士の仕事というと、法廷で検察官と対峙して被告人を弁護する姿を思い浮かべられる方が多いかもしれません。もちろん法廷での弁護活動は刑事弁護士にとって重要で注目される仕事の一つですが、実際の刑事弁護士は、法廷弁護活動以外にも、様々な活動をしています。時には、人目につかない地道な仕事が求められるときもありますが、残念ながらそのような仕事の多くは一般には知られていません。そこで、刑事・少年事件に興味のある司法修習生、法科大学院生、法学部生向けに、全国的な刑事総合法律事務所であるあいち刑事事件総合法律事務所における刑事弁護士の仕事概要をこれから何回かにわたってご紹介致します。今回は、弁護活動の端緒となる法律相談についてです。
刑事弁護士の仕事 法律相談
法律相談は、接見面会と並ぶ刑事事件・少年事件の弁護活動の出発点であるとともに、弁護士と市民とをつなぐ数少ない場でもあります。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、毎日、刑事事件・少年事件に悩む多くの市民の方から様々な内容の法律相談が持ち込まれます。刑事事件・少年事件に悩む相談者は、会社員、役員、学生、主婦、フリーター、公務員、教師、教授、医師、代議士、国家資格者、留学生、一時滞在外国人など社会的地位も多種多様です。相談内容も、刑事事件・少年事件の手続の流れ、逮捕の心配、捜査機関の捜査への疑問、処分の見通し、解決方法、学校や会社への対応方法、報道やSNSなどによる情報拡散の不安、風評被害の心配、海外渡航への悪影響、家族関係や今後のキャリアへの悩みなど多岐にわたります。
刑事事件・少年事件は人生を左右するかもしれない一大事です。相談者だけでなくその家族にも重大な悪影響が及んでしまうことも珍しくありません。そんな刑事事件・少年事件に巻き込まれて助けを求めている市民の方が利用できる弁護士との数少ない接点が法律相談なのです。慣れていない相談者であれば、事情をうまく説明できない方もいらっしゃいます。問題点や法的に重要な事実かがわからずに、重要なことを話しそびれてしまう方や相談したい内容がわからない方もいらっしゃいます。感情が昂ぶって気持ちの整理のつかない方や、泣き出してしまう方もいらっしゃいます。
そんな法律相談に対応する弁護士には、依頼者の話に耳を傾けて、各々の相談内容に応じて、限られた時間の中で、事実を正確に聞き取り、法律的な観点からリスクと対応方法をわかりやすく的確に案内することが求められます。該当する条文や罪名はもとより、捜査機関によるの立件可能性や身柄拘束のリスク、報道リスク、損害賠償請求の可能性とその額、示談や和解の可能性、就業先・就学先への影響、家族関係やキャリアへの悪影響など様々な事情に気を配りながら相談対応を行います。準備や対応は大変ですが、法律相談だけで悩みや事件が解決することもあれば依頼後の弁護活動の指針を決める重要な情報が得られることもあるので、弁護士自身の知識確認と成長につながる実感があります。何より、来た時には表情の曇っていた相談者が晴れやかな顔になって帰っていくのを見るときには法律相談の意義を実感できるのです。
事務所概要
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本では稀有な刑事事件・少年事件のみを専門的に取り扱う全国的刑事総合法律事務所です。創立以来、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動に従事し、重大著名事件から市民生活に密接した事件まで、数多くの刑事事件・少年事件をほぼ全分野にわたって幅広く取り扱っています。現在は、北海道は札幌から、仙台、さいたま、千葉、東京(新宿・八王子)、横浜、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、九州は福岡博多まで全国に事務所を構えており、経験豊富な弁護士に加え、元裁判官、元検察官、元警察官等の専門領域を持ったエキスパートが集まる専門性の高い職場環境となっています。高い専門性と全国規模の弁護活動で、年間300件以上の不起訴・不処分(無罪判決含む)及び年間150件以上の身柄解放という圧倒的な解決実績を誇ります。刑事・少年事件のリーディングファームとして、プロフェッショナル養成のための所内研修及び業務支援制度を整え、高レベルの弁護サービス普及を目指しています。
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